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株式投資に対して、
「暴落したら怖い」
「大きく損をするのではないか」
「今は高値だから、投資を始めないほうがいいのでは」
と不安に感じる人は少なくありません。
実際、2001年から2026年までを振り返ると、世界経済にはさまざまな出来事が起こり、そのたびに株価は大きく下落しました。
しかし、その一方で、下落した後には急回復や大幅な上昇も起きています。
株価は一直線に上がるものではありません。
暴落と急騰を繰り返しながら、長期的には成長してきた。
これが、過去の株式市場から学べる大切な事実です。
2001年以降だけでも、世界経済に大きな影響を与えた出来事は数多くあります。
2001年にはアメリカ同時多発テロが起きました。
2003年にはイラク戦争が始まりました。
2007年にはアメリカの住宅ローン問題が表面化し、2008年にはリーマン・ブラザーズが破綻しました。
いわゆる「リーマン・ショック」です。
2010年以降は、ギリシャをはじめとする欧州債務危機が起きました。
2011年には東日本大震災と福島第一原発事故が発生しました。
2015年には、中国経済への不安から「チャイナ・ショック」が起きました。
2016年には英国がEUからの離脱を決め、2018年からは米中貿易戦争が激しくなりました。
そして2020年には、新型コロナウイルスの感染が世界中に拡大しました。
経済活動は止まり、企業業績への不安から世界の株価は急落しました。
その後も、ロシアによるウクライナ侵攻、世界的なインフレ、急速な利上げ、中東情勢の悪化など、次々と新しい問題が起きています。
振り返ってみると、世界経済が何の問題もなく平穏だった時期のほうが、むしろ少なかったのかもしれません。
株価は、将来の企業業績や経済の見通しを反映して動きます。
そのため、大きな危機が起きると、市場参加者は一斉に不安になります。
「企業の利益が減るのではないか」
「景気後退になるのではないか」
「もっと株価が下がるのではないか」
こうした不安が広がると、株を売る人が増え、株価は急落します。
特に暴落時には、冷静な判断よりも恐怖が先に立ちます。
ニュースでは、
「過去最大の下落」
「世界同時株安」
「歴史的な危機」
といった強い言葉が並びます。
こうした情報を毎日見ていると、
「このまま株価は戻らないのではないか」
と思ってしまうのも無理はありません。
しかし、過去を振り返ると、ほとんどの暴落時に同じような不安が語られていました。
株価の難しいところは、大きく下落した後、いつ回復するのか誰にも分からないことです。
景気が良くなってから株価が上がるとは限りません。
むしろ株価は、実際の景気よりも先に動くことがあります。
まだニュースでは不安な話が続いているのに、株価だけが先に上昇し始めることもあります。
例えば、2020年の新型コロナショックでは、世界の株価が短期間で大きく下落しました。
しかしその後、各国政府や中央銀行が大規模な経済対策を行うと、株価は急速に回復しました。
経済活動が完全に正常化する前から、株式市場は将来の回復を織り込み始めたのです。
暴落を恐れて株を売った人の中には、その後の急騰に乗れなかった人もいました。
株価が下がったときに売り、上がった後に買い直していては、投資成果はなかなか安定しません。
多くの人は、暴落だけを避けたいと考えます。
しかし、株式市場では、暴落と急騰は近い時期に起こることがあります。
値動きが激しい時期ほど、下落幅も大きくなりますが、上昇幅も大きくなります。
つまり、
「下がる日は避けて、上がる日だけ投資する」
ということは、現実にはほぼ不可能です。
いつ暴落が始まるのか分からないのと同じように、いつ急騰が始まるのかも分かりません。
暴落時に市場から離れてしまうと、重要な上昇局面まで逃してしまう可能性があります。
投資で大切なのは、毎日の値動きを完璧に予測することではありません。
予測できないことを前提に、投資を続けられる仕組みをつくることです。
株価が大きく下がると、何か異常なことが起きているように感じます。
しかし、長期の株式市場を振り返ると、暴落は何度も起きています。
戦争、金融危機、感染症、インフレ、金利上昇、政治不安。
原因は毎回違いますが、株価が大きく下がること自体は、株式投資の歴史の一部です。
株価が下落する可能性があるからこそ、株式には預貯金よりも高い収益が期待されています。
価格が全く変動せず、元本割れもしないのであれば、大きなリターンを期待することも難しくなります。
投資におけるリスクとは、単に危険という意味ではありません。
価格が上がったり下がったりする振れ幅のことです。
株価が上がる可能性と下がる可能性は、表裏一体なのです。
暴落を正確に予測して、下落前に売り、底値で買い戻す。
これができれば理想的です。
しかし、プロの投資家であっても、毎回正確に当てることはできません。
そこで重要になるのが、長期・積立・分散です。
長期投資では、短期的な値動きではなく、企業や世界経済の長期的な成長に投資します。
積立投資では、株価が高いときも安いときも、一定の金額を継続して投資します。
株価が下がったときには、同じ金額でより多くの口数を買うことができます。
分散投資では、一つの企業や国だけに集中せず、さまざまな国、地域、業種に投資します。
こうすることで、一つの出来事による影響を抑えることができます。
大切なのは、暴落を完全に避けることではありません。
暴落が起きても投資を続けられる金額と方法を選ぶことです。
暴落時に慌てて売ってしまう大きな理由の一つが、投資金額が多すぎることです。
近いうちに必要になるお金まで投資していると、株価が下がったときに不安になります。
生活費、住宅購入資金、教育費、車の購入費、数年以内に使う予定のお金は、預貯金などで確保しておく必要があります。
投資に回すのは、当面使う予定のない余裕資金です。
余裕資金で投資をしていれば、株価が下がったときにも、回復を待ちやすくなります。
「どの商品を買うか」だけでなく、
「いくらまでなら下がっても続けられるか」
を考えることが、長期投資では非常に重要です。
株価が大きく下がったときは、次のことを思い出してください。
今起きている危機が、歴史上初めての暴落とは限りません。
過去にも世界経済は、金融危機、戦争、感染症、資源価格の高騰など、数多くの困難を経験してきました。
そのたびに企業は、新しい商品やサービスを生み出し、経営を改善し、社会の変化に対応してきました。
すべての企業が生き残るわけではありません。
しかし、世界全体では、新しい企業や産業が成長し、経済活動は続いてきました。
株価が下がっている最中には、回復後の未来を想像するのは難しいものです。
それでも、過去の市場は、暴落と回復を繰り返してきました。
これからも、世界経済には予想外の出来事が起きるでしょう。
戦争や金融危機が起こるかもしれません。
新しい感染症が広がるかもしれません。
金利や物価、為替が大きく変動することもあります。
しかし、それがいつ起きるのか、株価がどのくらい下がるのかを正確に予想することはできません。
だからこそ、必要なのは予想ではなく準備です。
生活資金を確保する。
無理のない金額で積み立てる。
世界中に分散する。
短期的なニュースに振り回されない。
そして、長期的な目的を忘れない。
こうした準備ができていれば、暴落が起きても冷静に対応しやすくなります。
2001年から2026年までの世界経済を振り返ると、株式市場は何度も大きな暴落を経験してきました。
しかし同時に、その後には回復や急騰も起きています。
株価は、一直線に上がるものではありません。
下がりながら上がり、上がりながら下がります。
その繰り返しの中で、長期的な成長が形づくられてきました。
投資で大切なのは、暴落を恐れて何もしないことではありません。
また、株価の上下を毎回当てようとすることでもありません。
暴落と急騰は起きるものだと理解したうえで、長期・積立・分散を続けること。
そして、自分の生活や目的に合った金額で投資することです。
世界経済に問題がなくなる日は、おそらく来ません。
それでも企業は活動を続け、人々は生活し、新しい商品やサービスが生まれます。
投資とは、株価の数字だけを見ることではありません。
変化を乗り越えながら成長していく、世界の企業のオーナーとして経済に参加することなのです。