〒390-1702 長野県松本市梓川梓856-26
受付時間
「子どものために、少しずつお金を準備してあげたい」
そう考えているご家庭にとって、これから注目したい制度が「こどもNISA」です。
2026年度税制改正では、これまで18歳以上が対象だったNISAの対象年齢が拡大され、0歳から17歳までの未成年者も利用できる「こどもNISA」が新設されることになりました。制度開始は2027年からとされています。
これまでの「ジュニアNISA」とは少し違い、現在のNISA制度の中に、子ども向けの「つみたて投資枠」が設けられるイメージです。
金融庁のホームページには、こどもNISAについて次のような概要が示されています。
対象年齢は0歳~17歳。
年間に投資できる金額は60万円、非課税で保有できる上限額は600万円です。投資対象は、長期・積立・分散投資に適した一定の投資信託とされています。
つまり、毎月にすると最大で
60万円 ÷ 12か月=5万円
まで積み立てられる計算です。
もちろん、毎月5万円積み立てなければいけないわけではありません。
月5,000円、1万円、2万円など、家計に無理のない金額から始めることもできます。
こどもNISAの最大の強みは、私は「運用できる期間が長いこと」だと思います。
例えば、子どもが生まれたときから毎月1万円ずつ積み立てたとすると、18歳までの元本だけでも
1万円 × 12か月 × 18年=216万円
になります。
さらに、そのお金をただ預金しておくのではなく、世界の企業の株式などに長期分散投資しながら育てていけば、運用による成長も期待できます。
こどもNISAは、非課税メリットを活かして早くから積み立てを始めることで長い投資期間を確保でき、複利効果も期待できるです。
資産形成では、
「いくら投資するか」だけでなく、「何年間投資するか」
がとても重要だからです。
ここも、こどもNISAの大きな特徴です。
子どもが18歳になると、こどもNISAで保有している資産は、基本的に成人用のNISAへ自動的に移行する仕組みが予定されています。
つまり、
0歳から18歳までこどもNISA
↓
18歳以降は本人のNISA
という形で、資産形成をそのまま引き継いでいくことができます。
大学進学時にすべて使う必要もありません。
教育費として使わなかった分は、そのまま20代、30代へと運用を続けることもできます。
これは非常に大きな意味があります。
「子どものためのお金」というと、多くの方がまず大学の学費を思い浮かべるでしょう。
もちろん、教育費の準備に利用することもできます。
ただ、こどもNISAはもっと長い視点で考えてもいい制度です。
例えば、
といったように、将来のさまざまな選択肢につなげることができます。
教育資金として使い切らなかった場合には、そのまま将来に向けた資産形成につながる点もメリットのひとつです。
こどもNISAでは、原則として親権者などが管理することになります。
一方で、子どものために必要となる資金については、一定の条件のもとで12歳以降は払い出しが可能となる仕組みが示されています。
そのため、
「18歳になるまで絶対に引き出せない」
という制度ではありません。
ただし、あくまで子どもの将来のための資金です。
日常生活費とは分けて、できるだけ長期間使わないお金で積み立てることが大切です。
「NISAというと、まとまったお金がないと意味がない」
と思われる方もいます。
しかし、長期資産形成では必ずしもそうではありません。
例えば毎月1万円なら年間12万円。
18年間続ければ、投資元本は216万円です。
毎月2万円なら432万円。
そして、その間ずっと運用することができます。
大切なのは、
最初から大きな金額を投資することではありません。
それよりも、
無理のない金額で、できるだけ早く始め、長く続けること。
この考え方が非常に重要です。
こどもNISAには、もう一つ大きな価値があると思います。
それは、金融教育です。
例えば子どもが中学生や高校生になったとき、
「あなたが生まれたときから、毎月少しずつ世界の会社に投資してきたんだよ」
と伝えることができます。
そして一緒に運用状況を見ながら、
「会社って何だろう」
「株式って何だろう」
「なぜ世界経済は成長するんだろう」
「お金は使うだけでなく、育てることもできるんだ」
という話ができます。
18歳になったときに、単にお金を渡すのではなく、
「お金との付き合い方」も一緒に渡す。
これも、こどもNISAの大きな意味ではないでしょうか。
制度が始まると、
「どの投資信託を買えばいいですか?」
という質問が増えると思います。
もちろん商品選びも重要です。
しかし、その前に考えたいことがあります。
何のためのお金なのか。
いつ頃使う予定なのか。
毎月いくらなら無理なく続けられるのか。
大学進学時に使う予定のお金と、30歳まで使わないお金では、運用方法も違ってきます。
こどもNISAはあくまで「制度」、つまり器です。
大切なのは、その器を使ってどのように家族の資産形成を設計するかです。
2027年から始まる予定の「こどもNISA」は、子育て世代にとって、とても使いやすい資産形成制度になりそうです。
ポイントをまとめると、
という制度です。
子どもの資産形成で最も大きな武器は、親世代にはないものです。
それは、
0歳の子どもには18年あります。
そして、その先には40年、50年という時間があります。
「たくさんのお金を残してあげる」ことだけが、子どもへの贈り物ではありません。
早くから資産形成を始められる環境をつくってあげること。
これも、親から子どもへ贈ることのできる、大切なプレゼントなのではないでしょうか。