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2019年6月3日に、「金融庁金融審議会市場ワーキンググループ」というところが、「高齢社会における資産形成・管理」という、56ページにもわたる報告書を発表しました。
翌日(6月4日)の新聞各紙の一面には、「老後2,000万円足りない!」などという言葉が掲載され、話題になりました。
これを機に、将来に向けた資産形成について、それまで以上に真剣に考えるようになった、という方は多いのではないでしょうか?
そういった意味では、非常に意義のあるレポートだったと思います。
そして、こういった世の中の流れに乗るように、最近、新聞やフリーペーパー等で頻繁に目にするのが
「女性のためのマネーセミナー」
「ママのためのマネーセミナー」
などという、女性を対象としたセミナー開催の案内です。
広告の大きさもA4サイズ一面でカラーだったり、地方紙の下の方にカラーで大きく掲載されていたり、中には地域のFM局やテレビCMを使う広告も見かけます。
一体広告費はいくらぐらいかかってるのでしょうか?
しかも、ホテルの会議室等を利用して、
コーヒーやケーキも出て、
中にはお土産までついてきて、
もっとすごいものになると、
お食事まで出ちゃったりするのもありました。
これらのセミナーに掛かった費用は、一体誰が払うのでしょうか?
(参加された皆様が、間接的に払わされるのかも?)
更にその上参加費は無料で、ファイナンシャルプランナーの先生による無料個別相談までついてくるなんて、一体どこで儲けてるの?って考えたりしませんか?
ファイナンシャルプランナーの先生って、そんなにいい人ばかりなのでしょうか?
そんなことはありませんね。
マネーセミナーは慈善事業ではありません。
掛けた費用以上に回収しないと赤字になってしまいます。
ですので、これらのセミナーの多く(全部とは言いません)は、売り手が儲かる金融商品(外貨建て〇〇や変額〇〇など=買い手が損する金融商品)を積極的に販売する目的のものがほとんどなので、注意が必要です。
そこで、「怪しい“マネーセミナー”」なのか、「そうではない、ちゃんとした“マネーセミナー”」なのかを見分けるポイントをご案内させていただきます。
でも、もしかしたら「ちゃんとしたマネーセミナー」なんて、ないかもしれません・・・
お金が2倍に増える期間を計算する簡単な方法として「72の法則」というものがあります。
例えば、金利が6%ならば72÷6=12、ということで12年でお金が2倍になりますね~、ということがわかる法則です。
今は、超低金利の世の中です。
普通預金の金利が0.001%
72÷0.001=72,000
「さて、72,000年前って、何時代ですか~?」とかいう、
レベルの低いFPの先生の話は、それ以上聞いても意味が無いので、帰りましょう!
国の借金(国債の残高)と政府短期証券の合計が、2020年12月末で1,200兆円を突破したそうです。
確かに国の負債は多いですが、だからと言ってすぐに国が破綻するわけがありません。
これらは、「国がヤバイ=“円”で資産形成はヤバイ、だからドル建て金融商品使って資産形成しましょう!」という方向へ誘導するための口実でしかありません。
為替は上がったり、下がったりするだけで成長しません。
しかも為替の将来なんて、プロだって予測できないものを、「将来はこうなる!」とか、断定的なことをいう詐欺的なFPの先生の言うことを聞くのは、もうやめましょう!
今、国(金融庁)が将来に向けた資産形成の方法として推奨しているのは「長期・積立・分散」投資です。
これは金融庁が発表した報告書「高齢社会における資産形成・管理」を隅から隅まで56ページ読めば明らかです。
なんと「長期・積立・分散」というワードが25回も登場します。
で、その「長期・積立・分散」投資を行う手段の代表格が、“iDeCo(個人型DC)”や“つみたてNISA”なのです。
でも、多額の費用(広告費+会場費+飲食費+お土産代etc)をかけて開催している「〇〇のためのマネーセミナー」では、参加されたお客様に“iDeCo”や“つみたてNISA”を勧めても、かかった費用を回収できません。
ですので、いろんな理由をくっつけて“iDeCo”や“つみたてNISA”のデメリットばかり強調するのは「怪しいマネーセミナー」の証拠です。注意しましょう。
こんな超低金利の世の中で生命〇〇で貯金なんて、わざわざバカ高い手数料払って30年の超低金利定期預金で苦行を積むようなものです。
アメリカ人が見たら、きっと腹を抱えて笑うでしょう。
それでも、
「これからは“ドル”ですよ!」とか、
「10年で110%以上戻ってきます!」
などと言って勧めてくる世間知らずなFPの先生のお話は、聞いても時間の無駄です。
FP松本相談センターでも毎月セミナー(積立投資体験教室)を開催しております。
しかし、こんなホテルの会議室等を借りて開催したことはありません。
なぜかというと、費用がバカ高いからです。
現在はオンライン(Zoom)開催ですが、コロナ以前は公共の会議室(費用は2,000円~3,000円程度)を借りて開催していました。
なぜかというと、費用が安いからです。(そんなにお金をかけられないのです)
FP松本相談センターでも、お客様にセミナーの開催を知っていただくために地域の新聞に小さな広告を継続して掲載していただいておりますが、白黒でとても小さなものです。
なぜかというと、そんなに費用は掛けられないからです。
できることなら、カラーで大きく掲載したい!とは思いますが、高いのです。
フリーペーパーの一面使ってカラーで掲載したら、一体いくらかかるのでしょうか?
国が勧める「長期・積立・分散」投資を、“投資信託の積立”や、“つみたてNISA”、“iDeCo(個人型確定拠出年金)”等を知っていただき、お勧めするためのセミナーを開催するために、
ホテルの会議室使って、
コーヒーやケーキが出て、
お土産までついてきて、
広告はフリーペーパーの一面カラー
もしくは地域のFM局やテレビCM
絶対無理です。
「能ある鷹は爪隠す」
という諺の通り、本当に実力があって謙虚な人は、自分のことを「先生」なんて呼んだりしません。
学校の先生やお医者さんでもないのに、その人が先生かどうかはお客様が判断することです。
「弱い犬ほどよく吠える」
という諺もあります。
たいして実力も無い講師ほど、
自分のことを「先生」って言ったりする傾向がある?
ような気がします。
確かに、今の30代~40代くらいの子育て世代の方々の親の世代が、子育てをしていた30~40年前、「子供が産まれたら学資〇〇、老後の資金準備のために個人年金〇〇」という時代がありました。
でも、もう時代は変わりました。
「過去の常識」を引きずるのは「百害あって一利なし」。
「過去の常識」を疑いましょう!
そして毎月開催されている「つみたてNISA体験教室」に参加して、“選ぶチカラ”を身につけましょう!